フウセンカズラ（ホウセンカズラ）は、自然な緑のカーテンとして活躍し、夏の暑さを軽減する役割を担っています。
この植物は蔓が長く伸び、茂った葉と多くの球形の果実を持っているのが特徴です。
これらの果実は見た目が夏祭りでよく見るホオズキに似ており、その魅力的な外観が注目されています。
今回は、そんなフウセンカズラ（ホウセンカズラ）の花言葉、誕生花、名前の由来、別名などについてご紹介します。
フウセンカズラ（ホウセンカズラ）の概要
フウセンカズラは熱帯および亜熱帯を原生地とし、特に北アメリカ、アフリカ、アジアに広く分布しています。
この植物は一年草で、速く成長するツル性の植物です。種から育てると、2～3メートルの長さまで成長することがあります。
ツルは周囲の構造物に絡みつき、しばしば緑のカーテンとして機能します。白い小花は7月から9月にかけて咲き、その後球形の果実が成熟します。果実は直径約3センチメートルで、ホオズキのような形をしており、風に揺れると涼しげな印象を与えます。初めは黄緑色の果実は徐々に茶色へと変化し、最終的には枯れていきます。果実の内部には黒い種が3粒程度形成されます。
フウセンカズラ（ホウセンカズラ）の命名の背景
フウセンカズラは、夏に風船のような涼やかな果実をつけることから、「風船葛」（フウセンカズラ）と名付けられました。
「葛（カズラ）」は蔓植物を指す一般的な言葉です。古くは、つる草を髪飾りとして用い、結い上げる習慣があったことから、これらの植物を「カズラ」と称するようになりました。
西洋では、この植物は「Balloon vine（バルーン バイン）」と呼ばれており、この名前も球形の果実と長いつるから来ています。「vine」は蔓植物を意味します。
学名「Cardiospermum halicacabum」は、果実の成熟後に見られる特徴的な種子にちなんで名付けられ、「Cardiospermum」はギリシャ語の「cardia（心臓）」と「sperma（種子）」から成り立っています。
フウセンカズラ（ホウセンカズラ）の誕生花の日付
フウセンカズラは8月12日、9月17日、そして9月27日に誕生花とされています。
フウセンカズラ（ホウセンカズラ）の象徴と花言葉
フウセンカズラには、「一緒に飛びたい」「永遠にあなたと共に」「自由な心」という花言葉があります。
この植物は、紙風船を思わせる果実を持ち、風に揺れる様子が空に浮かぶ風船のようです。これが、「一緒に飛びたい」という花言葉に繋がっています。
フウセンカズラの単色花言葉
フウセンカズラは主に小さな白い花を咲かせるため、色による花言葉の分類は存在しません。
フウセンカズラの独特な花言葉
一見すると愛らしいホオズキや紙風船の形をしたこの植物には、「多忙」という少々ネガティブな花言葉も付けられています。
これは、絶えず多くの果実をつけるその生育の様子に由来しています。
ホオズキとの類似点と違い：フウセンカズラ
ホオズキは日本原産で、6月から9月にかけて鮮やかな朱色の実をつけるのが一般的です。
ホオズキとフウセンカズラの果実は外見が似ているため、同じ種類の植物ではないかと誤解されがちですが、実は全く異なる科に属します。
フウセンカズラはムクロジ科に、ホオズキはナス科に分類されます。フウセンカズラの果実は風船状でその形が特徴です。
一方、ホオズキの実はガクが変形した袋の中に存在し、外見は風船状ですが中には小さな実が1つだけ含まれています。フウセンカズラの種子は黒く、一つの果実に3つ程度含まれます。
ホオズキの花言葉には「ごまかし」や「偽り」といった意味があり、これは外見の赤い袋が実をぎっしりと含んでいるように見えるが、実際はそれほどではないことから来ています。
フウセンカズラの利用方法として、その多くの果実が風に揺れる様子は風鈴のようで、涼しげな雰囲気があります。そのため、緑のカーテンとしても適しています。
まとめ
フウセンカズラは、その紙風船のような果実が風に揺れる様子から、多くの人々に愛されています。この植物は熱帯及び亜熱帯が原生地で、非常に速い成長をするツル性の植物です。「一緒に飛びたい」「自由な心」「永遠にあなたと共に」といったロマンチックな花言葉を持ち、特定の日々（8月12日、9月17日、9月27日）には誕生花としても知られています。一方で、ホオズキとよく似ていると誤解されがちですが、実はフウセンカズラはムクロジ科、ホオズキはナス科に属しており、全く異なる植物です。ホオズキの花言葉とは対照的に、フウセンカズラの花言葉は前向きなメッセージを持っています。この風に揺れる植物の涼しげな姿は、見る人々に夏の涼やかな風を感じさせ、ガーデンやバルコニーに緑のカーテンとして利用するのに最適です。庭でのひとときが、フウセンカズラのやさしい風景とともに、より心地よいものになることでしょう。
