日本では地震が頻繁に発生するため、予期せぬ災害に冷静に対処できるよう、事前の避難訓練の重要性が強調されています。
地震への備えとして、普段から対策の知識を身につけることが求められています。
もし地震が発生した場合、家庭や職場、学校などで窓やカーテンを開けるべきか、閉めるべきか、どちらが適切かご存知でしょうか?
適切な対応を取ることで、避難経路を確保し、怪我やその他の危険から身を守ることができます。
この記事では、地震や火災が発生した際の窓とカーテンの適切な扱い方とその理由について詳しく説明します。
地震や火災時の対応!窓は開けるべき?それとも閉めるべき?
ここでは、地震時に窓を開けるかどうかの判断基準と、火災時に窓を閉めるべき理由を詳しく探求しました。
理由を理解することで、正確な行動が取れるようになります。
地震の時は窓はどうする?
地震の揺れが収まった後、多くの人が窓を開けるべきか閉めるべきか迷います。一般的に、地震の後は、非常時の脱出路を確保するために「窓を開ける」ことが推奨されています。
ただし、震度5以上の強い地震で窓ガラスが割れたり、窓枠が損傷する可能性がある場合は、窓の状態に関わらず、迅速に安全な場所への避難を優先しましょう。
火事の時には窓はどうしたら良い?
火災発生時の窓の扱い、開けるべきか閉めるべきかはどうすれば良いのでしょうか?
一般に、火事の際は「窓を閉めるべき」とされています。パニック状態では判断が難しいかもしれませんが、この行動には明確な理由があります。
では、なぜ地震の際は窓を開け、火事の際は窓を閉じるのが適切なのでしょうか?
順番に解説していきます。
地震時に窓を開けるべきか否かの判断基準
地震が起こると、なぜ「窓を開ける」ことがしばしば推奨されるのでしょうか?
主な理由として、地震の揺れによって窓やドアの枠が歪むことがあり、外壁が変形して窓が開かなくなる可能性があるからです。このような状況では、緊急避難時の出口としての機能が損なわれ、避難が遅れるリスクが生じます。また、窓を閉めたままだと室内の空気が循環せず、酸欠の状態になる可能性もあります。
しかし、地震時に必ずしも窓を開ける必要はありません。特に強い揺れによって窓にひびが入った場合などは、窓を開ける際にガラスが割れてしまうリスクや、構造的な損傷がさらに進む可能性があるため注意が必要です。大きな地震の後で、出入口が無事であれば、窓をそのままにして速やかに避難することが推奨されます。
さらに、地震が原因で火災が発生している場合は、火の拡大を防ぐために窓を閉じておくことが必要です。
火災時に窓を閉める必要性
火災が発生した場合、「窓を閉める」ことが非常に重要です。この行動は、火が酸素を大量に消費することに基づいています。窓が開いていると外から酸素が流れ込み、火の勢いを増大させてしまいます。そのため、窓を閉めることで火の広がりを抑え、被害を最小限に留める効果が期待できます。
地震や火災時のカーテンの扱い方
地震や火災時には、窓だけではなくカーテンの扱いも重要です。状況によっては、ただちに逃げることが最優先ですが、平常時に覚えておくと、緊急時に慌てずに対応できます。
地震時のカーテン対策
地震が発生した際には、窓は開けることが推奨される一方で、カーテンについては異なる対応が求められます。地震時には、窓ガラスが割れるリスクを考慮してカーテンを閉めるべきです。カーテンがバリアのように機能し、割れたガラスの飛散を防ぐ役割を果たします。
火災時のカーテン対策
火災が発生した場合、窓は閉めることが推奨されますが、カーテンに関しては開けておくべきです。カーテンは多くが布製であり、火が燃料として使いやすく、火の広がりを助長します。また、消防士が外からの放水作業を行う際に、閉じたカーテンが水の流れを妨げることがあります。そのため、火災時にはカーテンを開けておくことが、消火活動を助け、より効果的な対応を可能にします。
地震や火事での窓ガラス保護策
地震や火災が発生すると、窓ガラスが割れるリスクが大幅に高まります。被害を最小限に抑えるためには、日常的に適切な予防対策を講じることが重要です。ここでは、窓ガラスを保護するための予防策と心構えについて解説します。
家具配置による安全強化
家具を窓から適切な距離に配置することで、窓ガラスが割れるリスクを減らすことができます。
家具が倒れて窓に直接衝突しないように配置することが推奨されます。また、ベッドや布団を窓から離すことも、窓枠の変形によるガラスの破損リスクを低減します。
窓周辺の小物に留意
窓辺に設置する小物は部屋の装飾にはなりますが、地震時には窓ガラスの破損を引き起こす可能性があります。柔らかい素材の装飾品を選ぶか、硬いまたは重い物は避けるほうが安全です。
カーテンによる安全対策
薄手のカーテンを使用して窓を覆うことは、日中でも夜間でもガラスの飛散を防ぐのに有効です。これにより、室内の安全性を高めることができます。
窓保護のための防護フィルム
通常の窓ガラスよりも耐久性が高いガラスを使用している場合でも、飛散防止フィルムの使用が推奨されます。市販されている飛散防止フィルムは、JIS A 5759規格に適合しているものを選ぶと良いでしょう。このフィルムはガラスが割れても破片が飛び散るのを防ぎます。
通販やホームセンターで購入が可能です。
楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングでは飛散防止フィルムに特化したものをはじめ、断熱効果や目隠し効果もあるものもあったりと様々な商品が販売されています。以下のリンクからも確認できるので参考になると思います。
地震や火災時の窓とカーテンの適切な扱い方
この記事では、地震や火災が発生した際の窓とカーテンの適切な扱い方およびその理由について解説しました。
要点をまとめますと、以下のようになります。
●地震が起きた後は、揺れが収まったら窓を開けてカーテンを閉じることが推奨されます。
●火災の際には、窓を閉めてカーテンを開くことが求められます。
これらの基本的な対応を理解しておくことで、自分自身の安全を確保することができます。窓の近くには危険が迫っているため、近づかないようにし、予め窓に飛散防止フィルムを施しておくことも重要です。
また、地震対策として家族全員が窓の適切な開閉方法を知っていることは、より安全に避難するために役立ちます。理由を知って、慌てずに行動しましょう。